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ベルリン音大に在学中の友人が帰国してトロンボーンカルテット演奏会があるというので護国寺の教会に行って来た。クラシックがメインだから知らない曲ばかりの上、プログラムを読んでも今何の曲を演奏しているのかわからなかった。後半はサウンドオブミュージックのメドレー演奏があって、そこだけは「あぁ、これは聞いたことがあるな」ってくらい。演奏の良し悪しについてクラシックド素人のぼくがあれこれ言うこともできないのですが、ただ久々に会った友人の軸がぶれてなくて、僕はいいなぁと直に思ったのだった。

彼は高校3年間同じクラスだった。1年の頃にXJAPANのコピーバンドのドラムを叩いていて、「こいつはすげーや」と思った。親父がジャズドラマーだったから、と彼は言っていたはずだ。

2年の頃は、ベトナムでほぼ一週間部屋を共にし、一緒に大浴場ではないお風呂に浸かったこともある。

吹奏楽部では昔からバストロンボーン奏者で、大学に入ってもバストロンボーン。そして大学を卒業して、ベルリン音大に留学。ずっとトロンボーン。

容姿こそ中間管理職のごとく禿げ上がり、小太りの体型は少しスリムになっていた。

だが彼は今も音楽を続けているし、これからも続けていくのだろうなぁ、なんていう証拠なんてないけど確実な推測を抱かせてくれる彼の立ち振る舞いやキャリアは心地よい安心感をくれた。

4年振りぐらいに会って、次に会うのは果たして何年後かわからないけど、世界のトロンボーン奏者として彼が活躍してくれることを願って止まない。

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