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マネとモダン・パリに行った。

印象に残ってることを箇条書きで。適当に。

・すごい混雑。
・かなり混雑。
・混雑すぎておねー様のパイオツがぶつかったりする。
・見ごたえは十分。
・「すみれの花束をつけたベルト・モリゾ」byマネ
・「夜会」byベロー
・「扇子を持つ女」byマネ
・なんか闘牛場の絵。タイトル忘れた。 by ネ
・エッチングやリトグラフなども結構あった。
・マネはやはり「黒」である。
・マネというと、やはりOlympiaとlunch on the grassが有名だけど、そこら辺の話は映像のコーナーで紹介されてる。技法のolympiaと、意味のlunch on the grass。
・「笛を吹く少年」があるかと思ったのだが、そこは残念。僕はあれが実は結構好きなのだ。
・モネとマダン・パリ

マネの素晴らしいところは、まずサロンへのこだわり。74年の第一回印象派展が開催されてからも、サロンで評価されることに絶対のこだわりを持っていた。それなのにもかかわらず、敢えて批判を受けるように意図されたとも言える作品群は孤独の中にも絶対的な自信が見て取れる。印象派のような、短いブラシのストロークや、光の使い方もあるのだが、絶対的な黒の使い方はやはりマネの作品をマネの作品たらしめる部分であると思う。白い洋服のバックの黒い背景。そういう絵が多い。よく考えれば、オランピアの草上の昼食も裸婦は白いきれいな肌だが、後ろは黒っぽい背景で、女性の部分がやたらと際立つ。オランピアには黒猫まで描かれている。印象派の画家は基本的に黒は使わないのだ。

さらに視点、焦点という点では、自分の目の焦点の部分は割と詳細に描かれている。タッチもこまかい。しかしマージナルの部分はいい意味で大雑把に表現されている。多分、実際に人の目もそう見えているのだろう。闘牛場の絵を見てそんなことも感じた。

また、印象派の先輩としての見方も十分に可能だ。オプティカルミクスチャーの先駆者としての斑点技法にはじまり、平面的な彩色。さらに、「エミール・ゾラの肖像」では背景にしっかりと浮世絵の作品を描いている。背景に浮世絵を描く、という点ではゴッホのタンギー爺さんとかの方がおそらく有名だけども。そういうジャポニズム的な意味合いも強い。モネとかも「ラ・ジャポネーズ」で嫁に着物を着せたりしてるしね。今でいうコスプレ的な趣味があったのかな。ってどうでもいいけど。


ちなみに「扇子を持つ女」とベローの「夜会」は見ていて気持ちが悪くなった2作品。気持ちが悪くなろうが、どうなろうが、作品の持つ力という意味では素晴らしかった。

次は、文化村か、新美術館か、ブリジストンか。。。

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